普段、変形菌とかを撮るときはテレコンとか中間リングとかクローズアップレンズを使って倍率を上げて撮影をしてます。
倍率を上げなくてもマクロ撮影で言えることですが、倍率を上げると被写界深度が浅くなってしまします。
その為、ピントがあってる場所がほんの一部で残念な写真になってしまうのでこれはって時は被写界深度合成を行います。
会社帰りにウツボホコリを見つけてお持ち帰りしてきたので被写界深度合成で撮影してみました。
被写界深度合成とは
被写界深度合成とは、ピントの位置をすこしずつずらして撮影した複数の写真を合成しピントの合った写真に仕上げるテクニックの一つです。
撮影するものにもよりますが数枚の写真から数百枚の写真を合成することになります。
被写界深度合成を行うメリットとして奥行きのある被写体を撮影する際に、被写体全体にピントが合った写真を撮ることができる点です。
絞り値を小さくして被写界深度を深くすると、被写体全体にピントが合いますが、その分、背景がボケてしまいます。絞り値を大きくして被写界深度を浅くすると、被写体にピントを合わせて背景をぼかすことができます。しかし、被写体と背景の距離が離れていると、被写体全体にピントが合った写真を撮るのは難しくなります。被写界深度合成を使えば、そのような場合でも、被写体全体にピントが合った写真を撮ることができます。
被写界深度合成用に写真を撮影する
私の使っているデジタルカメラ(富士フィルム X-H2)ではフォーカスブラケット撮影機能があります。
フォーカスブラケットは合わせたピントから設定値の値分ピントをずらし指定した枚数写真を自動撮影してくれます。
他のメーカのカメラでも同様な機能は搭載されている機種もあり中にはカメラ内で合成してくれるものもあるみたいです。
富士フィルムのデジタルカメラ触ってないので他のメーカーの事は言えませんが設定値が非常に分かりにくいです。
設定のステップ数がピントを動かす距離になるのですがレンズによって動く距離も変わりますしどれだけ動くかも目安がありません。
なのである程度触って距離感は確認しておく必要があります。
まぁオートでA点とB点のピントを指定して自動でってやり方もありますが。
被写界深度合成を行うソフト
一番身近なソフトとしてAdobe Photoshopがあります。
Photoshopでは物に対してピントが合っておりピントの合ったもの物どうしを合成するには優秀ですがピントの合っている範囲が非常に狭い場合は苦手みたいです。
私の場合、有料ですがHelicon Focusで合成してます。 他のソフトも使ってみましたが一番簡単に無難な合成してくれるかなって思ってます。
Helicon Focusの設定は主に2つで半径とスムージングです。
半径は、フォーカスが変化する範囲のことで、半径が大きいほど、フォーカスが大きく変化します。半径が小さいほど、フォーカスの変化が小さくなります。
スムージングは、フォーカスが変化する際のグラデーションのことです。 スムージングが大きいほど、フォーカスの変化が滑らかになります。スムージングが小さいほど、フォーカスの変化がくっきりとします。
この辺は色々試して好みで調整してくさい。
基本ど写真をドラッグ&ドロップで写真を入れて実行で合成してくれます。
但し、Helicon Focusではピントがあってる所が無い所が反対に残念な合成が完成してしまう傾向があります。
合成後の写真ですが右下と左上が何とも言えない状態になってますよね。
その為、Helicon Focusで合成後にPhotshopで修正していくのが無難ですが合成する事を前提構図で撮ることも重要になります。
合成後の写真をPhotoshopで切り出したりコピースタンプで修正してみました。
それでも微妙なのでもう少しコマ数上げて枚数増やしして撮るとボケが入らない角度で撮った方が良かったかなと思うところ。
今回は室内での撮影なので撮り直しが効きますがフィールド撮影の場合、取返しがつかないことになるので注意して撮影してくださいね。
もしHelicon Focusに興味がありましたら無料の体験期間も設けられているので一度触ってみて下さい。
海外のサイトなので英語表記になりますがソフトは日本語で操作も単純なので迷うことはないと思います。