秋の山地や水辺などやや湿った薄暗い場所ではツリフネソウが見られるかもしれません。
先日、菌探しをしていた時にまだ見かけたことがなかったキツリフネソウを見つけることができました。
消滅してしまったと思っていた場所での発見だったので嬉しい誤算。
地域的な分布もありますが、ツリフネソウ・キツリフネソウ・ハガクレツリフネソウの3種類を確認しています。
花の形が釣り船を釣り下げたように見えることから、この名前が付けられたそうです。
目次
- ホウセンカとの違い
- ツリフネソウ
- キツリフネソウ
- ハガクレツリフネソウ
ホウセンカとの違い
同じツリフネソウ科ツリフネソウ属ですが時々、ホウセンカをツリフネソウって書かれてる方も見えます。
通常、ツリフネソウでは距は渦巻状に巻きで花の色は紅紫色です。
対して、ホウセンカでは距は下に湾曲するのみで花の色は赤や紫・白色などあります。
時に、花だけでは判断がつかない場合がありますが、葉っぱを確認すれば判別できます。
ツリフネソウでは葉緑に丸くて大きな鋸歯です。
対しホウセンカでは葉緑に微突形で鋭く細い鋸歯です。
迷ったら葉っぱを確認してみて下さいね。
ツリフネソウ科ツリフネソウ属 ホウセンカ (Impatiens balsamina)
ツリフネソウ
ツリフネソウは日本全国の山地に分布しています。
大きさは50-80cmで直立する茎持っています。
花は、釣り鐘状で、紫色や白色をしています。
ツリフネソウ科ツリフネソウ属 ツリフネソウ (Impatiens textorii)
キツリフネソウ
キツリフネソウは、ツリフネソウとよく似ていますが、花の色が黄色いのが特徴でツリフネソウより小型です。
日本全国の山地に分布していますが、ツリフネソウよりも分布域は狭いそうです。
ツリフネソウ科ツリフネソウ属 キツリフネソウ (Impatiens noli-tangere)
ハガクレツリフネソウ
ハガクレツリフネソウは和歌山〜四国、九州の山地の林縁や湿った場所に群生してるそうです。私が撮影してるのは奈良と三重の県境ぐらいですので実際の分布はもう少し広いかもしれません。
ハガクレツリフネソウとツリフネソウの違いとして花の付方が葉の上に咲くのがツリフネソウ、葉の下に咲くのがハガクレツリフネソウです。
名前のそのままなので分かりやすいですね。
ツリフネソウ科ツリフネソウ属 ハガクレツリフネソウ (Impatiens hypophylla)
これからの季節に沢山咲いてくるので見かけたら観察してみて下さい。
地域にもよりますが、県指定絶滅危惧種に指定されてもいます。
又、ツリフネソウは一年草なので種が途絶えたらお終いです。
見かけても大切に見守りましょう。